お台場
―品川台場の設計・構造・機能―
著者 | 淺川道夫著 | |
定価 | 3080円(10%税込) | |
本体 | 2800円(税別) | |
判型 | A5判 | |
体裁 | 上製本・カバー装 | |
発行日 | 平成21年6月1日 | |
ISBN | 9784764603288 | |
ページ数 | 216頁 |
日本初の本格的海中土木構造物「品川台場」築城の歴史
ペリー来航をきっかけに江戸湾内海防禦のためにオランダの築城書をもとに設計され築かれた西洋式の海堡「品川台場」。その設計・配列・諸施設の構造等について、西洋築城術がどのような形で反映されているのか? 台場築造に用いたオランダ築城書を個々に探究し、日本側の文書史料・品川台場の遺構と照合することを通じて明らかにする。また、品川台場は、海防という目的にもとづいて築かれた軍事施設であり、その本来的な役割は砲台として機能することにあった。こうした視点に立ち、建設された当時の軍事技術を踏まえ、台場の構造や配列について検証し、江戸湾内海の防衛計画とその有効性・意義に関しても検証する。
目次
はじめにⅠ.江戸湾湾口防衛の実相と限界
一、江戸湾防衛の変遷
二、御固四家体制下の海防施設
三、江戸湾湾口の防禦力
四、湾口防衛の限界
Ⅱ.品川台場の築造計画
一、内海台場の建設経緯
二、オランダ築城書
三、防禦線の設計
四、火砲の配備
Ⅲ.品川台場の構造
一、塁台の基本構造
二、台場の内部施設
三、海上と沿岸の防禦態勢
結び
詳細目次(PDF)
著者略歴
淺川 道夫(あさかわ みちお)博士(学術)、軍事史学会理事・編集委員、拓殖大学講師
昭和35(1960)年、東京に生まれる。
日本大学大学院法学研究科(日本政治史専攻)博士後期課程満期退学
主な著作
・平間洋一編『日英交流史3 軍事編』(東京大学出版会、2002 年)共著
・宮地正人監修『ビジュアルワイド 明治時代館』(小学館、2005 年)共著
・「江戸湾内海の防衛と品川台場」(『軍事史学』第39 巻第1 号、軍事史学会、2003 年6 月)
・「ペリー来航時の江戸湾防衛について」(『政治経済史学』第493 号、政治経済史学会、2007 年9 月)
・「品川台場にみる西洋築城技術の影響」(『土木史研究 講演集』vol.27、土木学会、2007年6 月)