「大東亜共栄圏」の形成過程とその構造
―陸軍の占領地軍政と軍事作戦の葛藤―
著者 | 野村佳正著 | |
定価 | 4620円(10%税込) | |
本体 | 4200円(税別) | |
判型 | A5判 | |
体裁 | 上製本・カバー装 | |
発行日 | 平成28年9月 | |
ISBN | 9784764603448 | |
ページ数 | 352頁 |
「大東亜共栄圏」とはなんだったのか?
大日本帝国政府は、開戦直後、その目的を「大東亜共栄圏建設」と発表した。その戦争目的達成のため、軍にとって、軍事作戦と並ぶ手段となったのが占領地軍政である。本書では、占領地軍政と軍事作戦の相互作用を分析し、「大東亜共栄圏」の形成過程とその構造を明らかにする。占領地軍政と軍事作戦の相互作用という新たな視点により、今まで議論されてきた占領地軍政や軍事作戦研究にも一石を投じる。
パンフレット(PDF)
本書が紹介されました
- 『産経新聞』(2017年1月15日)9面〈読書欄〉
- 『戦略研究』第21号(2017年11月)〈書評欄〉
- 『国際政治』第206号(2022年4月)〈書評欄〉
目次
序章 「大東亜共栄圏」という曖昧さ第一章 日本陸軍占領地軍政の史的展開―明治建軍から日中戦争まで―
第二章 「大東亜戦争」開戦期における「大東亜共栄圏」―戦争目的、作戦計画そして占領政策―
第三章 「今後採ルベキ戦争指導ノ大綱」(第一次)と「南方占領地建設方針」―作戦構想と占領政策の収斂―
第四章 「今後採ルベキ戦争指導ノ大綱」(第二次)と「大東亜共栄圏」の成立―政治・経済・軍事の鼎立―
第五章 「大東亜共栄圏」崩壊と「今後採ルベキ戦争指導ノ大綱」(第三次)―フィリピン・ビルマ決戦と鼎立構造の崩壊―
終章 東条英機の戦争指導と「大東亜共栄圏」
参考文献一覧
あとがき
索引
著者略歴
安全保障学博士、防衛省防衛研究所戦史研究センター主任研究官。昭和37(1962)年、福井県に生まれる。防衛大学校(第29期)卒業後、第11戦車大隊等機甲科部隊、陸上幕僚監部人事部補任課、幹部学校、第1混成団、近畿中部防衛局、防衛大学校を経て現職。防衛大学校総合安全保障研究科後期卒業。