第一次世界大戦と民間人
―「武器を持たない兵士」の出現と戦後社会への影響―
著者 | 鍋谷郁太郎編 | |
定価 | 4950円(10%税込) | |
本体 | 4500円(税別) | |
判型 | A5判 | |
体裁 | 上製本・カバー装 | |
発行日 | 令和4年3月31日 | |
ISBN | 9784764603547 | |
ページ数 | 334頁 |
「銃後」における民間人の戦争を検証する
「総力戦」といわれる第一次世界大戦を「武器を持たない兵士」としての民間人が、どの様に受け止め、如何に感じ、そして生き抜いていったのか?ドイツ史、フランス史、イタリア史、ロシア史、ハンガリー史、そして日本史の立場からの研究成果をまとめた論集。
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目次
序論―「総力戦」と民間人―〔鍋谷郁太郎〕第一部 第一次世界大戦期
第一章 第一次世界大戦の空襲とドイツの民間防空―家郷(Heimat)と防衛(Schutz)との溶け合い、そして「武器を持たない兵士」の出現―〔柳原伸洋〕
第二章 ドイツ民衆は第一次世界大戦を「耐え抜い(durchhalten)」たのか―「戦争文化(culture de guerre)」・「耐え抜く(durchhalten)」・「耐える(aushalten)」についての試論―〔鍋谷郁太郎〕
第三章 第一次世界大戦における兵士の傷病と医師―ドイツの事例から―〔梅原秀元〕
第四章 戦場となったマズーレン―住民の戦争体験と「タンネンベルク」の相克―〔川手圭一〕
第五章 第一次世界大戦時イタリアの軍服製造と女性労働〔勝田由美〕
第二部 戦後期
第六章 ソヴィエト・ロシアにおける「人民の武装」―全般的軍事教練と特別任命部隊―〔池田嘉郎〕
第七章 「境界地域」の創出と暴力の独占―ブルゲンラント(西ハンガリー)における「国民自決」(一九一八―一九二一年)―〔姉川雄大〕
第八章 ドイツ義勇軍経験とナチズム運動―ヴァイマル中期における「独立ナチ党」の結成と解体をめぐって―〔今井宏昌〕
第九章 日本陸軍と国民・社会との協働―昭和初年の防空演習への道のり―〔黒沢文貴〕
第十章 映画の中の世界大戦―戦争文化と「適応」をめぐって―〔剣持久木〕
執筆者一覧
著者略歴
鍋谷郁太郎東海大学文学部教授。
1957年生まれ。上智大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程満期退学。博士(歴史学)。
柳原伸洋
東京女子大学現代教養学部准教授。
1977年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。修士(学術)。
梅原秀元
立教大学文学部特任准教授。
1970年生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。デュッセルドルフ大学哲学部歴史学科にて博士号取得(Dr.phil.)。
川手圭一
東京学芸大学教育学部教授。
1960年生まれ。青山学院大学大学院博士後期課程単位取得退学。文学修士。
勝田由美
工学院大学教育推進機構国際キャリア科教授。
1963年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。社会学修士。
池田嘉郎
東京大学大学院人文社会系研究科准教授。
1971年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。
姉川雄大
千葉大学アカデミック・リンク・センター特任講師。
1974年生まれ。千葉大学大学院博士課程修了。博士(文学)。
今井宏昌
九州大学大学院人文科学研究院講師。
1987年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。
黒沢文貴
東京女子大学現代教養学部教授。
1953年生まれ。上智大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程単位取得満期退学。博士(法学)。
剣持久木
静岡県立大学国際関係学部教授。
1961年生まれ。上智大学大学院博士後期課程単位取得退学。文学修士。