みことのり〔保存版〕
著者 | 森清人謹撰 | |
定価 | 106796円(10%税込) | |
本体 | 97087円(税別) | |
判型 | A5判 | |
体裁 | 上製本・貼函入 | |
発行日 | 平成7年6月9日 | |
ISBN | ||
ページ数 | 1342頁 |
神代から昭和に至る編年体和文訳詔勅集
神代から昭和に至る編年体和文訳詔勅集みことのりは日本人の心の源を識る貴重な聖典です。本書は、美しいことば・文章に触れつつ、一貫した大御心と日本の歴史が読みとれる労作です。終戦直前、辻善之助・西晋一郎・久松潜一ら多くの学者、文化人から推薦された『神典みことのり』は戦禍に遭い埋もれていましたが、この度森清人先生顕彰会の尽力を得、五十年振りに、しかも正字体正仮名遣い振り仮名付の新製版により陽の目を見ることになりました。表紙特製布・皮革継表紙・本金箔押・天金仕上・特製布貼四方帙入
推薦の言葉
わが国史における詔勅の重要性については今改めていうを要しないが、その中には凡ゆる社会情勢に亘って、万般のことが如実に網羅されているので、詔勅史は正にその儘わが国史の実体に外ならない。還言すれば歴代天皇の大御心の発露が具体的に陳べられてあって、実にわが国体顕現の生きた実例であるといってよいであろう。
しかもその詔勅が古来その儘の形で、無慮数千篇も伝承保存されていることは歴史の偉観であるが、それらは各種文献に散存しているために、一括して痛感することは容易ではなく、それらを総集した「詔勅全集」の編纂が強く要望されていた。前人未踏のこの大業を森先生は畢生の大著として成就されたが、時恰も戦災の厄に遭い刊行に至らなかったことは、邦の為道の為にも痛嘆の至りであった。併しこの度、皇太子殿下御成婚記念の事業として、全く粧いを新たにして再刊されるに至ったことは、文教の現況に鑑み慶祝にたえない。これを機として今後歴史の研究や歴史教育が、必ず大きく見直されるであろうことを信じ且つ期待してやまない次第である。
〔鳥取大学・兵庫教育大学名誉教授 井上順理〕