水戸学逍遙
著者 | 但野正弘著 | |
定価 | 2530円(10%税込) | |
本体 | 2300円(税別) | |
判型 | B6判 | |
体裁 | 上製本・カバー装 | |
発行日 | 平成26年1月26日 | |
ISBN | 9784764602984 | |
ページ数 | 208頁 |
意外と識られていない水戸学の歴史にふれる
吉田松陰と橋本景岳といった幕末の先哲や明治の偉人・渋沢栄一と水戸の関わり水戸藩における震災・津波の歴史ドラマ・映画で描かれる水戸藩と史実との乖離……
様々な視点から水戸学・水戸史学の歴史を繙く
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- 「神社新報」(2014年4月28日)6面【新刊】欄
目次
まえがき第一章 水戸光圀における「源義経」論―鵯越の坂落しと弓流しの逸話から―
はじめに
一、義経の戦略・行動に対する、光圀の批評
二、義経に対する、光圀の人物評
三、義経に寄せる、光圀の心情
四、義経の最期と入夷伝説
五、光圀による「快風丸」蝦夷地派遣
六、義経の「北行・入夷伝説」「成吉思汗説」など。
おわりに
第二章 日本史上に鑑みる大震災―特に東北地方と常陸国を中心として―
はじめに
一、貞観地震の再来?
二、常陸国関係の地震・津波記事
三、東日本(東北地方)に関する大地震と大津波(津浪・海嘯)の記録
四、安政の江戸大地震と両田の圧死
五、「東日本大震災」による『弘道館記』碑の崩落について
おわりに
第三章 信州の栗田神社と水戸の栗田八郎兵衛―震災を通じて蘇るそのルーツと絆―
はじめに
一、栗田八郎兵衛寛剛なる水戸藩士
二、栗田八郎兵衛寛剛の本貫「信州栗田氏」
三、水戸藩士「栗田八郎兵衛」家の経緯
四、善光寺地震と水戸の「栗田八郎兵衛」
五、水戸藩の栗田氏と栗田寛博士
おわりに
第四章 藤田東湖の震死直後に臨場した加藤木賞三(畯叟)の救命活動
はじめに
一、加藤木賞三(畯叟)履歴について
二、安政の江戸大地震に遭遇
三、東湖圧死の直後に駆付けた加藤木賞三
おわりに
第五章 『烈公壁書』と「鈴木主税墓碑」―吉田松陰・橋本景岳と水戸との絆―
はじめに
一、吉田松陰と『烈公壁書』
二、橋本景岳と鈴木主税の「墓碑」建立
おわりに
第六章 「安政の大獄」と水戸藩
はじめに
一、「水戸内奏説及び隠謀説」の捏造・訛伝
⑴ 水戸内奏・隠謀説の伏線としての将軍継嗣問題
⑵ 水戸内奏説及び隠謀説(陰謀説)の捏造・訛伝
二、勅諚降下に関わる問題
⑴ 朝廷公卿への入説と勅諚降下問題
⑵ 水戸藩への勅諚降下(戊午の密勅)
三、大獄断罪上の諸問題
⑴ 安政の大獄の始まり
⑵ 安政六年の断罪状況
おわりに
第七章 若き日の渋沢栄一―生い立ちから一橋家仕官・渡仏まで―
はじめに
一、渋沢栄一の家系と生い立ち
二、農家の子栄一の勉学
三、幕末激動期に生きる青年
四、一橋家仕官に至る事情
五、仕官後の栄一の初仕事
六、一橋家の為に活躍
七、幕臣時代とパリ万博派遣
おわりに
第八章 青淵渋沢栄一の気骨
はじめに
一、パリ万国博・諸国留学から帰国後、明治初年の渋沢栄一
二、論語と算盤の世界
三、君子の争いたれ
おわりに
あとがき
著者略歴
但野正弘(ただのまさひろ)昭和15年(1940) 茨城県水戸市に生まれる
昭和38年3月 茨城大学 文理学部文学科史学専攻 卒業
昭和38年4月~浜松日体高、茨城県立岩瀬高・水戸一高・茨城東高教諭
平成13年4月~21年3月 植草学園短期大学(福祉学科)教授
平成22年4月~リリー保育福祉専門学校講師(非常勤)
平成24年4月 植草学園短期大学名誉教授
*水戸史学会理事・事務局長
*幕末維新水戸有志を偲ぶ会 副会長
*日本学協会理事
主要著書:『新版佐々介三郎宗淳』/『藤田東湖の生涯』
『水戸烈公と藤田東湖「弘道館記」の碑文』
『若き日の水戸黄門』/『梅ケ香の軌跡―水戸の心を尋ねて―』
『黄門様の知恵袋』/『水戸史学の各論的研究』
『助さん・佐々介三郎の旅人生』
『桜田烈士蓮田一五郎』 その他及び共編・共著数編あり