竹内式部と宝暦事件
著者 | 大貫大樹著 | |
定価 | 11000円(10%税込) | |
本体 | 10000円(税別) | |
判型 | A5判 | |
体裁 | 上製本・函入 | |
発行日 | 令和5年2月22日 | |
ISBN | 9784764601505 | |
ページ数 | 556頁 |
竹内式部の思想並びに式部門弟の視点から宝暦事件を明らかにする
竹内式部の人物像を明らかにし、宝暦事件の真相に歴史・神学・思想の各視点から迫る総合研究書。これまでの宝暦事件研究では竹内式部について彼の学問である垂加神道・崎門学に則した基礎的な検討が殆ど為されておらず、それ故、式部に学んだ公家が御進講を奉仕する目的、さらにその御進講を望まれる桃園天皇の大御心といった事件の根幹にかかる点も明らかにされてはいなかった。
そこで本書では、数少ない基礎史料と新出史料、また関係資料を用い、竹内式部の生涯を通覧しながら、彼の学問と人物とを垂加神道・崎門学に則して明らかにする。その上で式部門弟の視点から宝暦事件の再考を試み、事件の実態に迫る。
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目次
序章 竹内式部と宝暦事件研究の課題第一篇 竹内式部の学問と人物
第一章 若林強斎と玉木正英への入門
第二章 望楠軒からの「義絶」とその要因
第三章 『靖献遺言』の講説と「繾綣惻怛」
第四章 『奉公心得書』の成立と受容について―附・『事君辯』翻刻―
第五章 『糺問次第』に見る忠節と理想
第六章 「中臣祓」の講説と「人欲私欲」の神学
第二篇 朝廷に於ける垂加神道と宝暦事件
第一章 霊元天皇と山崎闇斎の「生き勧請」
第二章 一條兼香と垂加神道・崎門学
第三章 松岡雄淵の学問と朝廷
第四章 竹内式部の思想受容とその伝播
第五章 桃園天皇への『日本書紀』御進講の「目的」
第六章 宝暦事件再考
第七章 宝暦事件後の朝廷と垂加神道
終章 本書の成果と課題
あとがき
人名索引
詳細目次(PDF)
著者略歴
平成六年 神奈川県に生まれる令和四年 國學院大學大学院文学研究科神道学・宗教学専攻博士後期課程修了・博士(神道学)
現 在 國學院大學神道文化学部兼任講師・國學院大學研究開発推進機構PD研究員
〔主要論文〕
「浅見絅斎『論語師説』と繾綣惻怛―わが国に於ける『論語』実践―」(西岡和彦・石本道明・青木洋司編『江戸期『論語』訓蒙書の基礎的研究』明徳出版社、令和三年所収)
「若林強斎『仁説問答講録』について―崎門学に於ける「仁説」―」(『藝林』七一―二、令和四年)