初期歌舞伎・琉球宮廷舞踊の系譜考
―三葉葵紋、枝垂れ桜、藤の花―
著者 | 児玉絵里子 | |
定価 | 11000円(10%税込) | |
本体 | 10000円(税別) | |
判型 | A5判 | |
体裁 | 上製本・カバー装 | |
発行日 | 令和4年7月4日 | |
ISBN | 9784764601468 | |
ページ数 | 526頁 |
数百年の時を超えて、今蘇る、初期歌舞伎と近世初期絵画のこころ
郡司正勝、本田安次らの後は未着手のままであった初期歌舞伎研究に関わる初の領域横断研究。舞踊図・寛文美人図など近世初期風俗画と桃山百双(柳橋水車図・誰が袖図)、あるいは大津絵「藤娘」の画題解釈、元禄見得や若衆歌舞伎「業平踊」の定義などへの再考を促す、実証的研究の成果をまとめた珠玉の一冊。ユネスコ無形文化遺産に登録決定された「風流踊」である綾子舞、阿万の大踊・小踊、小河内の鹿島踊ほか、複数の風流の芸能を掲載。
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目次
第一編 初期歌舞伎の型第一章 琉球舞踊と綾子舞
第二章 元禄見得の成立
資料 犀川神社太々神楽
第三章 舞踊図屏風と綾子舞
第二編 初期歌舞伎の表象と絵画
第四章 大津絵「藤娘」と「花車」
第五章 柳橋水車図屏風考・遊女柳橋扇面流図屏風考
第六章 誰が袖図と近世初期風俗画
第七章 枝垂れ桜と藤の花
第三編 琉球宮廷舞踊
第八章 首里城・琉球の民族芸術
第九章 琉球王国時代から現代における沖縄(琉球)の芸能祭祀と紅型
第十章 琉球紅型踊衣裳の研究
資料 西江喜春(人間国宝)の芸談
附一 沖縄~工芸王国・芸能の島に花開いた染め織りの美~
附二 〈芸態(型)比較研究写真〉国指定重要無形民俗文化財「綾子舞」と琉球宮廷舞踊「若衆特牛節」・「上り口説」
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著者略歴
博士(文学、早稲田大学)。早稲田大学大学院文学研究科芸術学(美術史)修士課程修了。文化学園大学文化フアッション研究機構共同研究員、沖縄国際大学南島文化研究所特別研究員、法政大学沖縄文化研究所国内研究員。
元一般財団法人沖縄美ら島財団学芸員(財団法人海洋博覧会記念公園管理財団学芸員)。
元ドナルド・キーン・センター柏崎学芸員。
著書に『琉球紅型』(株)ADP、2012年、『図説 琉球の染めと織り』(株)河出書房新社、2005年ほか。第十回木村重信民族藝術学会賞受賞。第47回(平成30年度)三菱財団人文科学研究助成採択。
琉球紅型を国指定重要無形文化財「紅型」保持者(人間国宝) 玉那覇有公氏、沖縄県指定無形文化財「びん型」保持者 玉那覇道子氏に、琉球芸能研究を沖縄藝能史研究会会長當間一郎氏に、琉球舞踊を国指定重要無形文化財「琉球舞踊立方」保持者(人間国宝)宮城幸子氏に、歌三線を国指定重要無形文化財「組踊音楽歌三線」保持者(人間国宝)西江喜春氏に師事。幼少期から、琉球王国最後の国王尚泰王の御令孫 根岸(尚)常子氏の知遇を得る。