大日本史と扶桑拾葉集
著者 | 梶山孝夫著 | |
定価 | 3190円(10%税込) | |
本体 | 2900円(税別) | |
判型 | B6判 | |
体裁 | 上製本・カバー装 | |
発行日 | 平成14年7月20日 | |
ISBN | 9784764602595 | |
ページ数 | 230頁 |
水戸藩の代表的編纂物「大日本史」と「扶桑拾葉集」の今日的役割を明らかにする
「大日本史」と「扶桑拾葉集」どちらも汲めども尽きない巨大な学問体系を有している。妄説に対する反論の狼煙を上げる。
目次
第一章 『大日本史』と和歌 ―その引用をめぐって―はじめに
一 藤田幽谷の和歌史料観
二 『大日本史』歌人伝の引用和歌
三 伝記叙述量と和歌引用との関係
をはりに
第二章 『大日本史』歌人伝の記述について
はじめに
一 「壬生忠見伝」と「平兼盛伝」の対比
二 「在原業平伝」について
をはりに
第三章 『土佐日記』研究(1) ―『土佐日記附註』の刊行をめぐって―
はじめに
一 『土佐日記附註』の概要
二 『土佐日記附註』成立の問題
三 研究史の回顧
四 富士谷御杖『土佐日記燈』について
五 『土佐日記附註』の研究史上の位置
をはりに
第四章 『土佐日記』研究(2) ―『土佐日記附註』と『扶桑拾葉集』所収本の底本について―
はじめに
一 『土佐日記』本文の系統
二『土佐日記附註』の底本について
をはりに
第五章 『土佐日記』研究(3) ―その本文と作者紀貫之への関心―
はじめに
一 徳川光圀と吉田活堂の関心
二 『大日本史』の紀貫之伝について
をはりに
第六章 『承久記』研究
はじめに
一 『承久記』の概要
二 慈光寺本収集の経緯
三 慈光寺本と『大日本史』との関係
をはりに
第七章 『扶桑拾葉集系図』について
はじめに
一 『扶桑拾葉集』収録の和文目録
二 巻第十九「椿葉記」について
三 巻第十三所収の御願書について
四 一人一巻の巻について
五 「新葉和歌集」序の収録について
六 国文学史における『扶桑拾葉集』の価値
をはりに
第九章 『扶桑拾葉集』収録の「中務内侍日記」について
はじめに
一 『群書類従』所収本との比較
二 彰考館所蔵写本との比較(一)
三 彰考館所蔵写本との比較(二)
四 『扶桑拾葉集』の価値
第十章 『扶桑拾葉集』収録の「賀茂社御願書」について
一 「賀茂社御願書」の本文
二 「賀茂社後願書」の成立
三 「賀茂社後願書」の註釈
四 「賀茂社後願書」の史料的役割
第十一章 『扶桑拾葉集』収録の「うたゝね」について
はじめに
一 「うたゝね」の諸本
二 『扶桑拾葉集』所収本と『群書類従』所収本との校異
三 伊東家本「うたゝね」について
をはりに
付章 水戸の革命論と正統論 ―近年の水戸学論をめぐって―
はじめに
一 尾藤氏の主張と『読史余論』
二 鈴木氏と飯田氏の論争
三 正統論と論賛の問題
四 再び論賛の問題
五 『扶桑拾葉集』の正統論
をはりに
初出一覧
あとがきにかへて
著者略歴
梶山孝夫[カジヤマタカオ]昭和26年茨城県生。
清真学園高等学校・中学校に勤務(現在教頭)。
水戸史学会理事。
鹿嶋市文化財保護審議会委員。
鹿嶋市史編纂委員会市史刊行専門委員。
博士(文学)